入門用の高コスパロッドとして人気の高いシマノルアーマチック。
10種類ほどあるバリエーションの中でもS86MLという品番のロッドが万能で、ルアーフィッシングはもちろんエサ釣りにも対応できます。このルアーマチックS86MLでどんな釣りができどんな魚が釣れるのでしょうか?
初代ルアーマチックS86MLを使いづつけて8年。実際にこのロッドで釣ってきた実績をもとに解説します。
ルアーマチックS86MLならこんな魚が釣れる
この記事ではルアーマチックS86MLでどんな釣りができてどんな魚が釣れるかを解説します。ルアーマチックについての総合的な内容はこちらの記事をご覧ください。
色々な釣りに活用できる万能ロッド
いろいろな釣りに挑戦する初心者のために
ルアーマチックS86MLでどんな魚が釣れるか?どんな釣りに対応できるか?
結論として書くと多種多様な魚が釣れ、そしてルアー釣りにもエサ釣りにも幅広く対応できます。万能ロッドとして活用できる一本です。
初心者の時期において、たくさんの釣りに挑戦するために役立つのは間違いありません。実際にその道を通ってきた私が断言できます。
本来はシーバスロッド
ルアーでスズキを釣るためのロッド
ルアーマチックS86MLはシリーズの中でも「シーバスロッド」という位置づけです。
シーバス1というのはスズキのことで70~80センチにもなる大型の魚。
このことから大物専用ロッドと思われるかもしれませんが、S86MLは比較的柔らかくできているため小さな魚にも対応できます。
ルアーマチックS86MLで釣れる魚
ルアーマチックS86MLで釣れる魚をリストアップしてみましょう。実際に私がこのロッドで釣ってきた魚たちです。
実際はもっと色々と釣れるポテンシャルがあり書ききれません。
小魚から大物まで対応できる
釣れる魚の対応範囲は10センチに満たないアジから1メートルを超えるタチウオまで。小魚から大物まで幅広く釣れます。
60センチの青物も1メートルのタチウオも釣れる
今までこのロッドで釣った最も引きが強い魚は60センチ前後のメジロ2。折れるとかガイドが破損するとかといったこともなく、最後まで頑張ってくれました。
単純に魚の長さでいうのなら1メートルを超えるタチウオは難なく釣れ、なおかつ竿の力だけで海から引き抜けるパワーもあります。
小さなアジも釣れる
小物の例であればサビキで小アジを釣ることもできます。堤防の足元付近にアジの群れが回遊しているのなら、ルアーマチックでじゃんじゃん釣り上げることができます。
対象魚の表記はあくまで目安に
釣り竿のパッケージにはその竿で釣れる対象魚が書いてあり、ルアーマチックにもその表記のタグがついています。品番は少し違いますがこれが実際のタグ。
これは目安でしかありません。その竿で釣りやすいかどうかは別にして、対象魚の記載がないからといって釣れないわけではない。星がついてないから釣れないというわけでもない。
大物を中心にしたいならほかの選択を
80センチを超えるようなブリに近い大型青物を狙うにおいてこのロッドは厳しいと言わざるを得ません。パワーが足りないのです。
いくらでも自由に魚を走らせられる場所ならいいですが、多少でも混みあった釣り場ではやり取りに時間がかかったりして周りに迷惑をかける可能性が大きい。対応するルアーの重さも考慮すると大物には専用のタックルを検討した方がいいでしょう。
ルアーマチックS86MLならこんな釣りができる
ルアーマチックS86MLはその名の通りルアーで釣りをすることを前提にしたロッドですが、エサ釣りにだって使えます。
これはルアーロッドの中でも比較的柔らかめだからできること。6グラムから32グラムまでのルアーに対応しているので、1号から9号ぐらいまでのオモリがついたエサ釣り仕掛けを問題なく扱えます。
ルアーマチックS86MLでできるエサ釣り
どんなエサ釣りに対応できるかリストアップしてみましょう。
やはりこれもほんの一部でしかありません。もっといろいろなエサ釣りに使えるポテンシャルがあります。
堤防からのエサ釣りには磯竿という4メートル程度の長くて柔らかい竿が使うのが主流。
その竿の長さゆえエサ釣りに多い1メートルを超えるような長い仕掛けを扱いやすくなっています。また長い竿のしなりで魚をいなせるので、大物を釣り上げやすいというメリットも。
その点においてルアーマチックのような短いルアーロッドが使いにくい場面があるのも確か。
短さが武器になることも
一方、堤防では足元付近、堤防の壁際がポイントになることがあります。
壁に甲殻類などのエサが住み着き、それを魚が狙うためです。その場合はルアーマチックS86MLの短さや硬さがむしろ武器になることがあります。
壁際で釣れたカサゴなどの根魚は針が掛かると穴や隙間に潜り込んでしまう習性があり、それが根掛かりやバラシにつながります。ルアーマチックS86MLならその前に壁から引きはがせるパワーがあります。
竿の感度は低くなってしまう
竿先の柔らかさも磯竿に比べると硬くなります。
そのため繊細なアタリを感じにくい。魚がエサを食ったときにしっかり針を掛けられる確率も下がります。繊細な竿先ならしっかり食い込ませて掛けられますが、硬い竿先だと針やエサが魚の口をはじきやすいからです。
エサ釣りを本格的にやりたいなら、このロッドでは十分に対応できません。そう感じたらそれは釣りが上達した証拠です。新しい竿を検討しましょう。
ルアーマチックS86MLでできるルアー釣り
本来はルアーロッドなのでもちろんルアー釣りができます。どんなルアー釣りができるでしょうか?こちらもリストアップしてみます。
6グラムから32グラムまでのあらゆるルアーを投げることができるので、これ以外にもいろいろなルアーフィッシングにも対応します。
軽い仕掛けを使う釣りには不向き
アジングやメバリングはできない
万能ロッドとしてこのロッドを紹介してきましたが、これはさすがにむずかしいという釣りもあります。
それは軽い仕掛けを使った釣り全般。ルアーの分野でライトゲームと呼ばれる釣りです。
たとえばそれはワームでアジやメバルを釣るアジングやメバリングなど。淡水だとニジマスなどを釣るエリアトラウト、つまり管釣り。これらは1グラム程度のごく軽いルアーを使う釣りです。
ここでさっきもお見せした対象魚の表を再度ご覧ください。S86MLではなく少しライトなS70ULについていたラベルですが、ルアーマチックシリーズを横断して対象魚が確認できます。
一番右がS86MLの対象魚。見ての通り、トラウトとメバル・アジには★マークがついていないことが分かります。
アジングやエリアトラウトをルアーマチックS86MLでやるのは絶対無理…とは言いません。でもルアーを動かしている感覚がゼロだったり、やってて楽しくないはず。釣れたとしても「釣った感」が皆無。S86MLではロッドが長すぎるし硬すぎるのです。
ライトゲーム対応のルアーマチック
初心者を取りこぼさないルアーマチックには、ちゃんとライトゲームを対象にしたラインナップがあります。これなんてエリアトラウトにはぴったり。
ルアーの重量上限もやや低めの設定
20グラム台のルアーが最適
逆に重いルアーを投げるのも一定の限界があります。
青物などを狙うメタルジグは鉛やタングステンが素材となっており、30~40グラムがレギュラーサイズ。そしてルアーマチックS86MLの対応ルアーは32グラムまで。実際は20グラム台のルアーを投げるのが一番マッチしています。
スペックを超える40グラムのメタルジグを投げられないこともないですが、バランスが悪くてあまり飛ばせないし、ロッドが折れないかヒヤヒヤします。
ショアジギング対応のルアーマチック
しかし初心者の味方ルアーマチックには、重いメタルジグを投げられるショアジギングを対象にしたラインナップがあります。
これならブリやサワラレベルの青物にも対応できます。
本来は専用タックルを使うほうがいい
専用ロッドを使うほうが楽しめる
その釣り専用に開発されたものを使うのが理想
基本的にエサ釣りは餌釣り用の竿、ルアー釣りはルアーロッドを使うのが理想です。
特にルアー釣りは細かいジャンルに特化した専用ロッドを使うのがベスト。
その釣り方専用のものをつかったほうが釣りあげられる確率が多少なりとも高まるのは事実。そしてその釣り自体をより楽しめるのは確かなことです。
慣れるための踏み台として使い倒せ!
ルアーマチックで釣りの何たるかを知ろう
でも使いやすい使いにくいなんて感覚は、ある程度釣りに慣れないと分からないこと。
ルアーマチックS86MLはそれを分かるようになるまでの踏み台…という表現はちょっと乱暴ですが、使い倒してロッド・釣竿の何たるかを知るのに最適といえます。
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ルアーマチックS86MLの全般的な情報はこちらの記事を参考にしてください。