夏真っ盛りの8月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?
大阪湾で海釣りを始めて10年の経験から、8月の釣りについて波止釣り、堤防釣りの回遊魚を中心に解説します。
7月に引き続いて小型の回遊魚が湧く季節です。昼間は暑さが厳しいですが、涼しい朝夕に時間にサビキ釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
海水温から見る8月の大阪湾と釣果
海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで8月はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきます。
年間最高水温になる8月の大阪湾
まずは大阪湾における8月の海水温をグラフで確認。
年間最高水温に達した海は小魚天国に
半年かけて上がり続けた海水温は、8月中旬にピークを迎えます。
波止を賑わすのは小型の回遊魚です。アジ、イワシ、サバ、人呼んでサビキ御三家の幼魚がサビキ仕掛けに鈴なりになる季節。だれでも簡単に釣れるので、夏休みの子どもたちに大人気のターゲットです。
7月に釣れ始めたサヨリはエンピツサヨリと呼ばれる小型が中心になり、秋が深まるまで釣れ続けます。
小型の青魚以外にも、グレやサンバソウ(イシダイの幼魚)、カワハギなどが釣れるようになり、波止はいっそう賑やかに。海底が砂地であれば、ちょい投げで簡単にキスも狙える季節です。
秋に向けて青物やタチウオの気配も
海釣りのハイシーズンである秋に向けて、それらをエサにしている青物の気配も少しづつ高まっていきます。
小型の青物、ブリの幼魚であるツバスは夏にまとまって回遊してくることがあります。
2020年前後からほとんど回遊がなくなりましたが、ベルトサイズと呼ばれる50センチ程度の小型タチウオを数釣りできていたのもこの時期。夏タチなどとも呼ばれ、お盆に神戸周辺や泉南地域の海、沖堤で釣れていましたが、またそういうタイミングが巡ってきてほしいものです。
8月はサビキ釣りのシーズン
涼しい朝夕にサビキ釣りを楽しもう
8月はサビキ釣りのシーズン。
波止は青魚を中心とした小魚が湧くように群れており、だれでも簡単に釣れるため初めての釣りにもおすすめできる時期です。お子さまの夏休みの思い出にサビキ釣りをしてみてはいかがでしょうか?
近年は夏の暑さが危険なレベルにまであがっています。なるべく日中の釣りは避けて涼しい朝夕に釣りをしましょう。
朝と夕方は、それぞれ朝まずめ夕まずめという一日の中でも魚がよく釣れるタイミングと重なるのでより一層おすすめです。
常温で魚を放置しているとあっという間に傷むので、釣れた魚はすぐにクーラーボックスへ。氷で冷やした海水に釣れた魚を放り込むだけの氷締めがサビキ釣りに最適です。
エンピツサヨリの季節
15センチ程度の小型サヨリが釣れはじめる
7月は30センチ近い大型のサヨリが釣れていたかもしれませんが、8月はその年に生まれた当歳魚のサヨリに群れが入れ替わる傾向にあります。
波止際を群れになって泳ぐ細長いシルエットのサヨリがアミエビに反応し始めるのが15センチぐらいになってから。この小さくて細いサヨリをエンピツサヨリと呼び、その由来は言うまでもなく鉛筆みたいだから。天ぷらやフライにして美味しく食べることが出来ます。
小型のサヨリは大型のサヨリより岸に近いエリアを泳ぐので、シンプルな延べ竿で釣るのも楽しみのひとつ。
このサヨリが秋にかけてどんどん成長し、晩秋には25センチぐらいになり刺身で食べることが出来るようになります。
かつては夏から釣れていたタチウオ
近年は夏の回遊がほとんど無くなった
2020年あたりからほとんど回遊が無くなりましたが、梅雨明けぐらいから大阪湾でも海峡に近い西側や南側、あるいは沖堤防などでタチウオが釣れ始めていました。お盆辺りの時期にはもう陸っぱりタチウオのシーズンインという雰囲気があったのです。
その多くはまだまだ小さな50センチ未満のタチウオ。そのサイズ感からベルトサイズと呼ばれ、数釣りすることができました。
秋のタチウオ自体も釣れる機会が著しく減りましたが、確固たる原因も不明なのでまたこのような時期にタチウオが釣れるようになるかもしれません。
涼しい時間に釣りを楽しもう
近年の猛暑で昼間はとても釣りをしようなんて気にはならないかもしれません。実際に危険な暑さなので、炎天下で釣りをするのはおすすめできないです。正直やめておいたほうがいい。
しかし朝夕であればいくぶん暑さもやわらぎますし、ちょうどまずめ時で魚がよく釣れるタイミング。
このタイミングを狙ってサビキ釣りで晩御飯のおかずをゲットするのがこの時期のおすすめです。