年間で最も寒い2月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?
大阪湾で海釣りを始めて10年の経験から、2月の釣りについて波止釣りの回遊魚を中心に解説します。
結論から書くと2月は大阪湾の海釣りにおいて最悪の月です。そこに魚はいません。泣かないでください。
海水温から見る2月の大阪湾と釣果
海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで2月はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきます。
2月の海は無の海
まずは大阪湾における2月の海水温をグラフで確認。
いけない 2月の海で回遊魚を釣ろうとしては
大阪湾における2月の海水温は10度前後でゆるやかに下降。月末にはとうとう年間最低水温に達します。
水温の下降速度は落ち、グラフ上では安定して見えます。秋の海水温低下は安定すると活性が戻るなんて期待もできましたが、ここまで落ちるともう無理です。とりわけ回遊魚については何も期待できません。可能性がゼロとは言いませんが、釣りに行っても絶望するだけです。
ガシラやメバルなどの根魚、チヌやハネなど居付きの魚が釣れないわけではないですが、それでもほかの季節と比較すればかなり厳しい状況です。
春から始まる新シーズンに向けて
2月、そして3月はきっぱり海釣りをあきらめ、次のシーズンに向けて準備する期間にしてはいかがでしょうか?オフシーズンはオフシーズンとして前向きに受け入れるわけです。
新しい釣りの情報を集める。新しいロッドやリールなどのタックルを検討する。そのために釣行を控えてお金を貯める。無の海に向かって竿を振るよりそのほうが有意義かもしれません。
オフシーズンの暇な釣り人をターゲットに、2月の大阪ではフィッシングショーが開催されます。後ほど解説しますが、新しい情報を得たり新しい道具を実際手に取ってみたり、今まで見えてなかった釣りの扉を開く絶好の機会です。
でもやっぱり釣りがしたい、できれば釣って楽しい食べて美味しい釣りをしたい。そんなあなたへの提案もあります。
お祭りとして楽しむフィッシングショー
釣りの祭典フィッシングショー大阪
新製品の発表が集中するタイミング
1月2月は釣具メーカーの新製品発表が集中して行われます。
新しい製品が掲載された新しいカタログの発刊もこの時期に行われ、それらは釣具屋で有料あるいは無料で手に入れることが出来ます。
新製品に抽選会に楽しみ方いろいろ
そのタイミングで開催されるのが関東の釣りフェスティバル。そしてしばらく後の2月に開催される関西のフィッシングショー大阪。大阪会場はもう何十年もインテックス大阪での開催です。
ダイワやシマノなどの総合釣具メーカーはもちろん、中小零細の釣具メーカーが一同に会した製品発表のイベント。関西にこれほどまでたくさんの釣り関係者や釣り人がいたのかと驚くほどの熱気です。
釣具、タックルに興味がなくてもお祭りとして楽しめますし、釣り番組ではお馴染みのタレントさんやプロアングラーとお話ができたりします。有料イベントですが、抽選会やアンケートに答えて釣具やノベルティグッズがたくさんもらえるので、入場料の元はしっかり取れます。
フィッシングショーの会場でも関西の釣具屋が出店して即売会をやっていますし、各地の釣具屋でも協賛セールをやるので、2月は釣具を揃えるのにもいい機会です。
子連れでも楽しめる
お子さんを連れて行っても大丈夫。子どもは入場料が無料ですし、子どもが楽しめるイベントもたくさん用意されています。全体的に子どもウェルカムな雰囲気です。
中でも子どもにさせたあげたいのが会場内でのマス釣り。チケットを取るのがちょっと大変ですが、子どもを釣りに巻き込むチャンスなので頑張ってあげてください。釣ったマスは持ち帰って食べることができます。
そう、マス釣り。これが冬の釣りを楽しむもうひとつのポイント。
アウトドアとして楽しむエリアトラウト
釣って食べる海釣り派におすすめしたいエリアトラウト
食べる釣りをする人におすすめ
海がだめなら淡水だ。
でも淡水魚は食べられないし、もし食べられたとしてもパサパサで美味しくないのでは?そんなあなたにおすすめなのがエリアトラウト。
デイキャンプと釣りを楽しめる
管理された釣り堀でマスを釣る通称「管釣り」または「エリアトラウト」。関東で盛んなタイプの釣りですが、関西にもいくつかのマス管理釣り場があります。
おすすめなのは河川を区切った区域に放流されたマスを釣るタイプの管理釣り場。基本的に自由度が高く、後ろでBBQや焚き火をしながら釣りをするという楽しみ方ができます。
イクラやぶどう虫などの餌を使ったエサ釣り、スプーンやクランクベイトなどを使ったルアー釣り。その両方の狙い方で楽しめるのもマス釣りの特徴。エサ釣りは適当な延べ竿でいいし、ルアー釣りもアジングなどのライトタックルが流用できます。
養殖マスは刺身で食べられる
そうは言ってもマスなんてしょせん川魚だし美味しくないんでしょ?
そう思ってるあなたにこそおすすめしたい。エリアトラウトのメインターゲットであるニジマスは養殖ものだから脂がのっていて美味しいし、なんと生で食べても大丈夫。
食べるということ、その食味については海の魚と遜色ありません。だからこそ、釣れない2月の穴を埋める釣りとしてエリアトラウトをおすすめしたいのです。
来シーズンに向けて
大阪湾の海釣りで最悪の月である2月。
その期間を乗り切る番外編として海釣り以外の楽しみ方を提案させてもらいました。同じような状況はもう1~2ヶ月程度、3月も続きます。
海釣りを一旦休憩して準備をする期間、視野を広げる期間としてポジティブに楽しんでみてはいかがでしょうか?