梅雨明け間近の7月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?
大阪湾で海釣りを始めて10年の経験から、7月の釣りについて波止釣り、堤防釣りの回遊魚を中心に解説します。
梅雨明け間近で大雨に見舞われることも多く増水で海の状況も荒れがちですが、水温が20度台後半になり小型の回遊魚が増えて賑やかな海になります。
海水温から見る7月の大阪湾と釣果
海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで7月はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきます。
夏を前に小型回遊魚が増える7月の大阪湾
まずは大阪湾における7月の海水温をグラフで確認。
水温が25度を超えて小型の回遊魚がどんどん増える
7月は年間最高水温に向けてまだまだ右肩上がりで水温が上がっていく時期です。7月半ばには25度を超えて30度に迫ります。
この時期に海を賑わすのが小型の回遊魚。
5月ぐらいから釣れ始めたアジやイワシ、サバなどの回遊魚がサイズアップ、新たにサヨリの回遊も増えいきます。
春先から釣れていた大型の青物は一旦小康状態になり、秋の本格シーズン入りを待つことになります。
サビキ釣りで釣れる魚たち
豆アジが小アジサイズになる
5月の終わりごろから釣れていた豆アジがあっという間にサイズアップし、10センチ台の小アジサイズになってくる時期。
これぐらいのサイズになると、丸ごと食べる際に骨とゼイゴが口にあたって違和感を感じるようになります。アジを丸ごと食べたいのであれば6月までに釣るようにしましょう。
誰でも簡単に釣れる小サバ
その年によって群れの密度にムラがあるようですが、この時期に増えるのが10センチ台の小サバ。
他のターゲットを狙おうとしても先にサバが掛かってしまい、嫌われる存在になることもしばしば。
見方を変えれば誰でも簡単に釣れるターゲットではあるので、ルアー釣りの基礎を磨くための練習台にするのもおすすめです。
メクリアジの脂のりが最高潮に
波止でも釣れるメクリアジ
数年前まではこの時期のアジというと豆アジ小アジサイズでしたが、近年の大阪湾では春先から良型のマアジが釣れる傾向にあります。
中でもこの季節に狙いたいのは、たっぷりと脂がのったメクリアジ。
船から釣るのが主流のターゲットですが、この時期はときおり波止にも回遊してくることがあります。武庫川一文字などの沖堤防での釣果をチェックして、釣れるタイミングを逃さないようにしましょう。
大サバのシーズン
青物に匹敵する強い引きが楽しめる
初夏における京阪神の釣りで風物詩となっている40センチ前後の大サバ。
青物にも負けない強い引きが楽しめます。明石海峡付近で夜に狙うターゲットとして人気がありますが、武庫川一文字などの沖堤防は明るい時間でも釣れることがあります。
サイズに反して脂がのっていないスカスカの身質であることも多いのですが、中にはアタリともいえる脂のりのいい個体も混じります。積極的におすすめはできませんが、刺身で食べると絶品だったりします。
サヨリの回遊が始まる
釣って楽しい食べて美味しいターゲット
7月ぐらいから小型のサヨリが釣れ始めます。
その年に生まれた10センチ台の当歳魚が中心ですが、釣れ始めの7月は30センチ台の個体が混じることがあります。サヨリの最大長は40センチ程度なので、サヨリとしては大型サイズ。
アタリから合わせまで全て水面で展開される釣りはサヨリ釣りならではの楽しみ方。味も独特の旨味の濃さがあり、焼いても干しても刺身でも美味い魚です。
この時期から秋にかけて長く楽しめ、場所によっては真冬に大型サイズが釣れることもあります。
小型魚の釣りを楽しむ季節
波止からの釣りは青物の釣果が減る時期なので、大物を狙う人には物足りないと感じる人もいるかもしれません。
しかし小型の魚は小型の魚なりの楽しみ方や味わいがあります。気持ちを切り替えて、童心に帰って小物釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか?