新緑の5月。大阪湾ではどんな魚が釣れるのでしょうか?
大阪湾で海釣りを始めて10年の経験から、5月の釣りについて波止釣り、堤防釣りの回遊魚を中心に解説します。
屋外で過ごしやすい気候になり、いよいよレジャーシーズン開幕という雰囲気になる5月。釣りもようやくシーズンイン。気温にくらべて上がりにくかった海水温も15度から20度程度に上昇し、色々な魚が活性を取り戻すとともに回遊魚が沿岸に戻ってきます。
海水温から見る5月の大阪湾と釣果
海釣りの釣果は海水温と連動します。1年のうちで5月はどんな状況にあるのか、大阪湾における海水温の変化を確認しながら見ていきます。
春を迎え魚がどんどん増える5月の大阪湾
まずは大阪湾における5月の海水温をグラフで確認。
ゴールデンウィークは釣れないことも
5月は釣りのシーズンイン!…という認識に間違いはないのですが、初旬のゴールデンウィークのあたりはまだ水温が上がりきっていないことがあります。
大阪湾内の釣り公園などにはサビキ釣りのファミリーが大挙して押し寄せるのですが、カタクチイワシの群れが一瞬通り過ぎてあとは沈黙、なんていう光景も珍しくありません。
春の訪れが早く3月から4月の気温が高めに移行した場合は、5月初めの水温も高めになり好釣果が期待できます。例えば春の気温が高かった2023年のシーズンは4月から好釣果が続いていました。
日ごとに回遊魚の釣果が増えていく
微妙な5月初旬ですが、半袖1枚で外出できるほど気温が上がる日もあり、それにつれ水温もどんどん上がっていきます。
ということは魚の活性が上がり、春先までは全く生命感の無かった海に回遊魚が戻ってきます。5月も後半になればサビキ釣りでもいろいろな魚種が釣れるように。
日ごとに釣れる魚種や釣れる量が増えていくので、初心者にもようやく釣りをおすすめできる季節になります。もし3月や4月に釣りを始めようとしているならいったん落ち着いてこの5月まで待ちましょう。
どんどん回遊魚が増えてくる
5月は堤防に回遊魚が戻ってきます。どの魚種もまだまだサイズが小さい時期ですが、ようやくサビキ釣りでも数釣りが楽しめるようになっていきます。
サビキでサバが釣れ始める
ついこの前まで生命感ゼロだった海が日に日に賑やかになるのが5月。サビキ釣りのターゲットも増えていきます。
4月から釣れ始めたカタクチイワシなどのイワシ類は魚影が濃くなっていき、この時期ぐらいから小さなサバが釣れ始めます。
小さなサバは身がパサパサで旨味も少なく率直に言って不人気なターゲットですが、簡単に数が釣れるので釣り初心者が釣りに慣れるために役立つ魚。その身質を生かした食べ方もあります。
サビキ以外でもあらゆるルアーに対して積極的にアタックしてくるので、ルアー入門用のターゲットとして秋までずっと楽しめます。
豆アジの回遊開始
5月も後半になるとサビキ釣りで人気のターゲットが釣れ始めます。それはみなさん大好きなアジ…の中でもまだまだ小さな10センチの豆アジ。
こんな小さな魚のどこが美味いのか?
お答えしましょう。頭から骨まで全部美味いんです。このサイズだからこそ、油で揚げれば骨もゼイゴも丸ごと味わうことができる。素揚げで揚げたてを食べながらビールを流し込むもよし、揚げたそばから三杯酢につけて南蛮漬けにするもよし。
大阪湾でも西寄りの須磨辺りや南寄りの紀淡海峡に近いエリアで5月の終盤あたりから釣れ始め、そこから1ヵ月ほどかけて湾奥の神戸や尼崎辺りに群れが到達します。
0.5号から1号ぐらいの極小針サビキ仕掛けで挑みましょう。
春の青物フィーバーが続く
4月に突如開幕した青物フィーバーは5月も続きます。このフィーバーは夏を前にいったん落ち着くので、釣りたいなら急ぎましょう。また秋がくれば再びフィーバーします。
回遊魚のシーズン開始
5月は回遊魚の釣果がどんどんあがる時期。
寒い時期はさっぱりだったサビキ釣りの釣果も増えていき、未経験者が釣りを始めるのに絶好のタイミングだといえます。やっぱり魚が釣れてこその釣り。なんでもいいから釣れた方が嬉しい。
気候的に寒くも暑くもない過ごしやすい時期なので、オフシーズンに貯めたストレスを一気に開放しましょう!