サビキ釣りで一番たくさん釣れる魚種といえばなんでしょう?
アジ?それともサバ?いや、最もたくさん釣れ、一番長い期間釣れ続け、そして誰でも簡単に釣れるのはイワシです。大阪湾では毎年4月末ぐらいから釣れ始めて翌年の年明けぐらいまで釣れる、釣り人にはお馴染みの魚。
ひとくくりに「イワシ」と呼んでいますが、日本近海そして大阪湾に回遊するイワシは「マイワシ」「ウルメイワシ」「カタクチイワシ」の3種です。
この3種のイワシ、つい最近釣りを始めた人にはなかなか区別がつかないんじゃないでしょうか?あるいは初めての釣りで釣った魚が何か分からず人に聞いて「それはイワシだよ〜」と教えられたけど、魚売場で売ってるイワシとちょっと違ってない?とか。
三魚種三様それぞれに特徴がありますので、しっかり見分けて区別できるようにしてみましょう。区別できることでより美味しく食べられるようになります。
3種のイワシに共通すること
人呼んでイワシ3兄弟。
長男がマイワシ、次男ウルメイワシ、末っ子のカタクチイワシ。
この兄弟設定は私が勝手に決めた非公式設定なんで気にしないでください。イワシ三銃士、イワシ三傑、イワシ御三家、イワシ三連星など、各自好きなように呼べばいいだろう。
分類上でいうと、マイワシとウルメイワシの二種はニシン亜目のニシン科です。そしてカタクチイワシだけはニシン亜目のカタクチイワシ科に分類されます。はっ!?ということはカタクチイワシは訳ありで腹違いの兄弟?
まあ同じニシン系の仲間で近い種であることは確かなので姿形や特徴も似ています。まずは3種に共通する特徴を挙げてみましょう。
サビキ仕掛けで簡単に釣れる
マイワシを小型のルアーやワームで釣っている釣り番組を観たことがありますが、やはりイワシはサビキ仕掛けで狙うターゲットといえます。
シビアな時はポイントが限られた狭い範囲だったりタナが分かりにくかったり、時合いが一瞬(15分とか)だったりします。海面直下に水族館の大水槽で見るような大きな群れがいるのにサビキにもアミエビにも反応せず素通りするときも。
でもほとんどの場合、回遊してくれば何も考えず適当に仕掛けを放り込んで簡単に釣れるもの。釣り過ぎてお母さんに怒られるレベルの数が釣れることもしばしば。
ほんとうに活性が高い時は、PEラインとリーダーの結束部分に群れが集まるという謎現象に遭遇したことすらあります。さすがに「お前らちょっと落ち着け」とツッコミたくなりました。
下の写真はウルメイワシ。これを釣ったときはアミエビ無し、サビキを入れただけで即鈴なりになる状態。調子に乗って釣ったのはいいものの帰ってから途方にくれましたね。
主観ではありますが、3種の釣れやすさを比較した場合、最も簡単に釣れるのはカタクチイワシです。次いで時期と場所を把握する前提でマイワシ、そしていまいち回遊パターンがつかめなくて神出鬼没なウルメイワシ。
釣れやすさをまとめると「カタクチイワシ > マイワシ > ウルメイワシ」の順です。個人的な感覚なですが参考まで。
ウロコが剥がれやすい
イワシを手で掴むと簡単にウロコが剥がれてしまいます。その手で竿やリールを持って、気がつけばウロコまみれにしてしまうこともしばしば。
イワシは入り組んだ地形の堤防などに大挙して押し寄せて滞留し、地元の釣り人の間でイワシフィーバーを巻き起こすことがあります。そんなときは堤防の地面にウロコが大量に落ちてキラキラと輝き、独特の光景になることがあります。(本来ならば釣りが終わってから水で流しておきたいところですが)
反面、調理する時は指で撫でてやるだけでウロコ落としができるんでお手軽です。それ以前にクーラーボックスに入れて持ち帰ってる途中でほぼウロコがとれてるんですが。クーラーの底はウロコが積もって掃除が大変。
弱くて死にやすい
「魚へん」に「弱い」と書いて「鰯」。
その名に違わずイワシは弱い魚です。
ウロコの剥がれやすさと相まって体表がとても傷つきやすく身も柔らかい。素手で触れてしまったらリリースしてもおそらく長生きはできないと思います。 もし生きたまま釣りエサに使うというなら、体には触れずに針をクイッと回転させて針を外し直接活かし用のバケツに入れると比較的長生きします。
また、傷みやすい魚のためサバと同じように短時間で内臓がデロデロに溶けます。釣ったらなるべく早く内臓とエラだけは処理してしまいましょう。美味しくいただくためのコツです。
焼いても干しても生でも美味い万能食材
イワシと言えばアジとサバに並ぶ大衆魚オブ大衆魚。よっぽどの事情が無い限り今まで食べたことがないなんて人はいないはず。
大衆魚だけあって値段は安い。でも安いからと言って不味いわけではない。いやむしろとても美味しい。安くて美味い、これは正義。そのうえあらゆる料理方法が生み出されていてレシピを探すのにも苦労しません。
焼いたり干物にしたりいろいろな食べ方がありますが、釣り人なら超新鮮なイワシが手に入るわけで、それならやはりまずは刺し身がおすすめです。
下の写真はイワシ3兄弟を刺し身にしたもの。盛り付けがきたなくて申し訳有りません。
銀色の皮目がたくさん残っているのがマイワシ、血合いの赤色が濃くかすかに縞々状の銀色が残っているのはウルメイワシ、カタクチイワシは…下に埋もれちゃってるな。
こんな感じで身の質感はとても似ています。まだ暑い時期に釣ったものなので脂が少なく赤味が強いですが、冬場や産卵前だと脂がのってもうちょっと白っぽくなります。ゴールデンウィーク前の時期に淡路島で3兄弟を同時に釣ったことがあるのですが、どれも卵持ちで脂ノリが最高でした。味も似ていますがそれぞれ微妙に個性があるので食べ比べをして楽しめます。
では続いて3種それぞれのイワシについて掘り下げていきましょう。
「マイワシ」はイワシの中のイワシ
魚売場でイワシという名前で売られているイワシはほとんどマイワシ。世間一般で「イワシ」と言えばマイワシを指します。
煮付け、フライ、つみれ汁、刺し身、お寿司、塩焼きなどなど、あらゆる料理に対応できる万能食材。おそらく今まで食べたことないという人はいないんじゃないでしょうか?加工食品としても干物や缶詰などでポピュラーです。
マイワシの漁獲高は周期的に増減を繰り返していて、大きく漁獲が減る年もあります。そんな時期は高級魚の仲間入りをすることともありますが、基本はひと山いくらで売られるような大衆魚です。
マイワシの外見的な特徴
マイワシの特徴はなんといっても体の側面複数並んでいる黒い斑点。
生きた状態だとウロコに覆われてよく見えませんが、ちょっと手を触れただけでウロコがはがれて斑点があらわになります。イワシ三兄弟のなかで斑点をもつのはこのマイワシだけなんで判別が簡単。
しかし、まれにこの斑点がない、あるいはごく薄いマイワシも釣れます。普通に斑点があるマイワシの群れに混じっているので厄介。この場合はウルメイワシとの区別がちょっとつきにくいかも。詳しくはぼうずコンニャクさんの魚介類図鑑をご覧ください。
マイワシの大きさ
最大で30センチほどになりますが、大阪湾の陸からよく釣れるサイズだとせいぜい25センチぐらいまで。大阪湾の陸からでの釣りに限定すれば、3種のイワシの中で一番大きいサイズが釣れます。後述しますが、年末年始前後の時期にこのサイズのマイワシが狙えることがあります。
シーズン中は他の小魚に混じって10センチ台の小さいマイワシがたまに釣れます。
マイワシの呼び名
大きさによって小羽イワシ、中羽イワシ、大羽イワシと呼ばれることがあります。釣り人の間ではあまり使いませんが、魚売場や魚屋でその名前が使われていることがあります。ちなみに中羽は”ちゅーば”と読むのですが、それを知らないとき「チューバイワシ」というラベルが貼られたイワシをみて「外国産かな?」と思ったのは昔の話。
豆サイズのマイワシは平子イワシなんてラベルがついていることもありますね。
マイワシが釣れる時期と場所
いつでもどこでも釣れる可能性があるのですが、型も小さくあまりまとまった数が釣れるのは一時期だけに限定されることが多い。
大阪湾でマイワシを釣るなら年末付近から正月明けぐらいにかけてがねらいどき。
この時期、局所的に20センチ前後の大きなマイワシの群れが回遊してきます。2016年のシーズンを例に挙げてみましょう。
時期はお正月前後から1月いっぱいぐらいまで、西宮ケーソンの入り口付近、某神戸人工島の波止、造船ドックが見える岸壁、アジュール舞子の温泉裏などで釣れていました。外海に開けた場所ではなく入り江のようになっている場所に溜まるようです。
年末年始は寒くなって釣れる魚も極端に減る時期。ひとたび回遊情報が出れば釣果に飢えた釣り人ゾンビが「マ~イ~ワ~シ~」と大挙して押し寄せますので情報にアンテナをはっておきましょう。
マイワシの食べ方
マイワシはどんな食べ方をしても美味い魚です。今さらここで語るまでもないのであえて触れません。
でもとりわけ釣り人だからこそ味わって欲しいのは刺し身でしょうか。冬の寒い時期や産卵前のマイワシは脂がのっていて絶品。トロっと口の中でとろけます。自分で釣ったマイワシなら釣って数時間後の超新鮮な状態で刺し身にできるから、とろける脂とコリッと歯ごたえのある身が同時に楽しめます。ほんとこれ釣り人の特権。
「ウルメイワシ」は3兄弟イチの美形イワシ
ウルメイワシは3兄弟の中でたぶん一番マイナーなイワシです。
加工しないそのままの状態で売られているのはあまり見かけません。干物に加工されることが多いイワシで、いわゆる「メザシ(目刺し)」はウルメイワシに塩をして干したものがほとんど。
え?メザシって名前の魚がいると思ってた?大丈夫、私もです。
ウルメイワシの外見的な特徴
特徴は大きな目。この目が潤んでみえることからウルメイワシ。
体は口の先から尾びれまで綺麗な流線型をしていて、3兄弟の中では一番均整がとれているように見えます。大きく潤んだ目、抜群のプロポーション、綺麗な背中の青色。3兄弟の中でこいつが一番美形。
長男マイワシは誰にでも愛想が良くて好かれる感じ、次男ウルメイワシは黙っててもモテる。末っ子カタクチイワシはそんな兄弟の下で卑屈になっていつも下唇を噛んでる。3兄弟はそんなキャラ設定。(非公式設定)
ウルメイワシの大きさ
3兄弟の中では一番大きくなり最大で40センチほどに達するとか。とはいえ大阪湾の陸から釣れるのはせいぜい20センチぐらいまでで、それより小さい小型がほとんど。
一度魚屋で30センチ超えの大きなウルメイワシが売られているのをみたことがあるのですが、普段10センチ台の小さなウルメイワシしか見たことがなかったのでそのまま拡大コピーした作り物のように見えました。
ウルメイワシの呼び名
関西地方に限定すれば他の2種に比べて特別な呼び名がある魚ではありません。せいぜい「ウルメ」って略すぐらい。地方によってはいろいろあるようです。
ウルメイワシが釣れる時期と場所
シーズンを通してどこでも釣れるといえば釣れるんですが、あまり狙って釣ることはできない魚です。「よっしゃ今日はウルメイワシを釣りに行こう!」ってことにはなりません。他の魚に混じって釣れて「おっ、今日はウルメが回遊してきてるのか。」と気付く感じ。
シーズン後半になるにしたがってサイズが大きくなりますが、20センチを超えるようなサイズは大阪湾でほとんど釣れません。
ウルメイワシの食べ方
これもマイワシと同じく新鮮であれば一度刺し身でお召し上がりください。
ウルメイワシは3兄弟の中で一番旨みが強い魚でそれは刺し身においても同じ。柔らかい身と強い旨みは今まであまり食べたことがない類の刺し身だと思います。イワシの中ではウルメイワシの刺し身が一番美味いという人もいます。
釣れるときは処理に困るほど釣れるので、そうなったら干物にするのがおすすめ。私は10%の食塩水に30分ほど漬けてエラから目に串を刺してメザシに加工します。暑い時期ならこうやって深めのタッパに入れて冷蔵庫干し。
このメザシはウルメだけななくてカタクチも交ざってますね。
一晩ほど干したらコンロでサッと炙って白ご飯と一緒に食べると絶品です。マヨネーズをつけても美味い。たべきれなかったら冷凍してもOK。
三種のイワシの中では最もマイナーなイワシと思われますので、別途詳しくまとめています。ご参考に。
「カタクチイワシ」は大型魚を呼ぶイワシ
カタクチイワシは釣り人に一番なじみのあるイワシですが、ウルメイワシと同じくそのまま売られるより加工品として売られていることが多いイワシです。
代表的なものはいわゆる「ちりめんじゃこ」や「しらす干し」。イワシ類全般が使われますが基本的にはカタクチイワシが使われます。それだけ漁獲量が多いイワシということになります。
カタクチイワシの外見的な特徴
目が体の前方に寄っているのも特徴的ですが、最大の特徴は頭の下にある短い下アゴ。
ぐっと下唇を噛んでいるかのようです。”カタクチ”というは口が堅いからというわけではなく、この下アゴが片方に寄ってついているからというのが由来。むしろカタクチイワシの口は魚の中で最も柔らかい部類。
こんな小さな下アゴですがエサを獲るときは驚くほど大きく開きます。この大きな口を開いて流れに逆らいながらプランクトンをかき集めます。水族館でみたことがあるかもしれません。この大きく開く口のおかげで、自分の頭ほどのサイズがある大きな針にも掛かってきます。
体形は3兄弟のなかで一番ヒョロ長い。またウロコが剥がれやすいのは同じですが、ウロコのつき方が他の2種とはちょっと違います。
そしてウロコが剥がれたあとの背中も注目。マイワシとウルメイワシは青みがかった色の背中ですが、カタクチイワシは黒っぽい色をしています。それが「背黒イワシ」と呼ばれる理由。
カタクチイワシの大きさ
最大で15センチぐらいまでにしかならないので、3兄弟の中では一番小さいイワシです。大阪湾の陸から釣れるのもそのサイズまでになります。大きなサイズはシーズン序盤の5月~6月ぐらいに釣れることが多く、そのほとんどが卵や白子を持っています。たぶん産卵がらみで接岸するのでしょう。
カタクチイワシの呼び名
背中が黒いんで背黒(セグロ)イワシなんて呼ばれることがあります。シコイワシ、ヒコイワシなんてのも。単に小さいからコイワシって名前で売ってたり。
関西の釣り人は単にカタクチって略すぐらい。
カタクチイワシが釣れる時期と場所
シーズン中であればいつでもどこでも回遊さえあれば簡単に釣れます。釣りに慣れてくるとまたこいつかとうんざりするほど釣れるはずです。
とはいえ釣りシーズンが始まる春の時期は、カタクチイワシの回遊こそが釣りシーズンの開幕を告げる合図であり、それ自体を狙うか狙わないかに関わらず回遊が大歓迎されます。ファンファーレを鳴らしたいぐらい。
カタクチイワシは魚類の食物連鎖の中で最底辺にいる魚なので、これを食べにいろいろな魚が陸に寄ってきます。なので4月にどこそこでカタクチイワシが釣れ始めたとなると、釣果情報ではけっこう大きく扱われます。私個人的にもカタクチイワシの回遊情報は「そろそろ今年も始めるか」って気分にさせてくれます。
他の回遊魚が次々と姿を消していくシーズン終盤も最後まで釣れ続いていることが多いです。
カタクチイワシの食べ方
またかと思われるかもしれませんが、新鮮な状態であればいちど刺し身でお召し上がりください。小さくて処理が大変ですが、あの小さなサイズの魚とは思えないほど旨みたっぷり。
あんなちっこい魚をちまちまと処理するのは面倒というのであれば、梱包用のPPバンドを使った身の取り方があるのでやってみましょう。広島ではカタクチイワシの刺し身がよく食べれれているらしく、そこで編み出されたテクニックのようです。
最初は力加減や角度調整が難しいですが、慣れてくるとPPバンドが中骨に当たる「カリカリカリ」っという感触で適切な加減が把握できます。 削ぎとった身は海水程度の濃度にした食塩水でざっと洗います。いわゆる「たて塩」というテクニック。それからキッチンペーパーなどで水分をとればOK。皮は薄いのでむかずにそのままでいいです。醤油はもちろんポン酢で食べても美味い。
この削いだ身を塩漬けにしたのちオリーブオイルに漬ければパスタと相性バツグンなアンチョビも作れます。仕上がりまで数ヶ月かかりますが基本は放置でOKなんで簡単です。
秋に水面でクルクル回ってるカタクチイワシ
朝晩ちょっと涼しくなって夏の終わりの気配を感じる時期ぐらいに海面でクルクル旋回しながら泳いでいるカタクチイワシを見たことがありませんか?群れから離れて単独でクルクル回っているカタクチイワシを。
和歌山の釣太郎さんが映像に残しているのでこちらをご覧ください。
これって釣れたものをリリースしたりフィッシュイーターに襲われたりして傷を負ったイワシが、息も絶え絶え海面でもがいているものだと思っていました。
しかしあの旋回、実は寄生虫によって引き起こされているのです。
「ガラクトソマム」という寄生虫がその正体。こいつが最終的に寄生する終宿主(しゅうしゅくしゅ)はウミネコなどの海鳥。つまり空から海鳥に見つけてもらいやすいよう、食べてもらいやすいよう、ある水温をキーに頃合を見計らってカタクチイワシの神経に干渉しあの異常行動をさせるというわけ。なにそれ恐い。
とりあえず人間に寄生することはないらしいのでご安心ください。詳しくまとめていますのでご興味があればこちらを参照してください。
その他のいわしフレンズたち
イワシっぽいけどイワシじゃない魚
もう1種、日本近海で釣れる魚でイワシの名を持つ魚がいます。大阪湾に回遊してくるという話は聞いたことがありませんが トウゴロウイワシという名前の魚。
この魚、厳密にはイワシに分類される魚ではありません。イワシっぽい体形だからイワシの名がついてるだけ。3種のイワシのとは縁遠い種です。スズメダイなど、種が違えど形が鯛っぽい魚は一様に「~ダイ」って名前がついてるのと同じですね。
イワシにしてはウロコが固くて剥がれにくいので簡単に判別できるはず。
下の写真は釣りエサとして買ったキビナゴに混じって入っていたトウゴロウイワシ。それを太刀魚ゲッターというタチウオテンヤの一種に取り付けて、これからタチウオを釣ろうというところです。
イワシっぽくないけどイワシに近い魚
大阪湾奥の淀んだ海でサビキをするとよく釣れるサッパ。またの名をママカリ。体型的にイワシとはかけ離れていますが、これもイワシに近い種。あまり喜ばれる獲物ではないですが、酢漬けにすると美味い。
サッパに近い見た目のコノシロもイワシに近い種で、秋になるとたまにサビキに掛かります。30センチ近いサイズなんでよく引いて楽しいんですが、やたら小骨が多いんで食べるのに難儀します。
キビナゴもイワシの仲間
タチウオの餌としてお馴染みのキビナゴも分類上イワシに近い種です。大阪湾ではまず釣れませんけど。
とても旨みが強くて美味い魚なんで、刺身用に売ってるのを見つけたら一度食べて見ることをおすすめします。イワシと同じように手開きで調理できます。
違いを知って美味しくいただく
釣りに慣れてくると「なんやイワシかいな。」って感じでイワシを軽視しがちですが、釣りが上達したからといって魚の価値が下がるわけではありません。もしそうだったら悲しいことです。
私は釣りを再開して数年経ちますが、今もイワシを有り難くいただいております。
釣りで釣れる魚の中で、こんなに応用の利く食材はあまりないかと思います。そんな中で3種それぞれに特徴がありそれに適した食べ方があるので、それぞれの違いを知ってより美味しくお召し上がりいただきたいなと思いこの記事を書きました。
同様のコンセプトで「マアジ」と「マルアジ」についてもまとめておりますで、よければご覧ください。