春になると魚売り場に並ぶボイル済みのホタルイカ。
丁寧に下処理をすることでよりおいしく食べることが出来ます。口の中に入れたときに違和感を感じる部位をすべて取り除いて、ぷりぷりのホタルイカを丸ごと堪能しましょう。
ホタルイカの下処理で取り除くべき部位
取り除く部位は全部で4つ
ホタルイカの全体像を確認しよう
左右2つの目を含めてホタルイカから取り除く部位は全部で4つ。まずは全体像を把握しましょう。
これら4つの部位を取り除くことで、口の中に嫌な違和感を残さず美味しくホタルイカを食べることが出来ます。
ホタルイカの下処理手順
必要な調理器具
骨抜きはマストアイテム
下処理用に必要な調理器具はこれだけ。
骨抜きをお持ちで無いかもしれませんが、魚の調理以外にもジャガイモの目を取るなど色々便利に使えるのでこの機会にぜひ用意を。ホタルイカの処理なら100均クオリティのものでまったく問題ありません。
爪の先で摘んで取り除くこともできますが、骨抜きでやった方が効率がいいし仕上がりも綺麗になります。
下処理の手順
処理手順は以下の通り。慣れれば1匹10秒ぐらいで完了します。
処理したホタルイカを洗うために塩水を使うのがコツです。
左右の目を取り除く
飛び散る水分に注意
まずは目から取り除きます。白い水晶体の周りにある赤黒くてブヨブヨした部分ごと骨抜きで掴んで引き抜きましょう。
掴んだ際に眼球内にある赤黒い水分が弾けて飛び散りがち。なるべく眼窩の奥を掴めば飛び散りにくいですが、汚しても問題ないシンクの中でやりましょう。
いかとんび(口)を取り除く
指で押し出して露出させるのがコツ
いかとんびと呼ばれるイカの口は足の付け根にあります。鳥のくちばしのように尖った硬いパーツが内蔵されているので、食べたときに必ず違和感を感じる部位です。
足の付け根部分を親指と人差し指で挟み口を押し出してにゅっと露出させると取り除きやすくなります。足が邪魔ですが、骨抜きの角を使うと掴みやすくなります。
いかとんびは大きなイカなら立派なおつまみになる部位ですが、ホタルイカでは小さすぎるので捨てるしかありません。
軟甲(背骨)を取り除く
わずかに露出している部分を引っ張る
軟甲と呼ばれるイカの背骨は胴の中に1本だけあります。
えんぺらがついている側の胴に入っており、まるでビニール片を口に入れたように食感が悪いので必ず取り除きたいところ。骨抜きで掴んで引き抜きましょう。
引き抜くために掴む場所はえんぺら側の胴の一番下。茹でることで身が縮みむためべっこう色をした軟甲の端っこがわずかに露出しています。
ここをきっかけにして骨抜きで引っ張ればズルっとぬけます。
これで取り除くべき部位が全て処理できました。
塩水で洗う
汚れと臭みがとれて食感もアップ
合計4つの部位が取り除けたら最後に塩水で洗いましょう。
真水ではなく海水程度の濃度にした塩水で洗うと、表面の汚れや臭みを取り除くことが出来ます。塩分で水分を抜いて張りのある身にする効果もあるので、食感をよりプリっとさせることができます。
イカの身は魚より水分を取り込みやすいため真水で洗うのはおすすめしません。
水気を切る
冷蔵庫で冷やしながら水分を切る
洗えたらザルにあげて水分を切りましょう。水気をできるだけとったほうが美味しいので、調理するまではザルに入れたまま冷蔵庫で保存しながら念入りに水分を切るのがおすすめ。
時間がない場合は、身をつぶさないようキッチンペーパーで優しく押さえて水分を取りましょう。
下処理後はお好きな食べ方で
水気が切れたボイル済ホタルイカはそのまま丸ごと食べることが出来ます。
シンプルにわさび醤油で食べてもいいですし、パスタの具にするのもいい。塩水で洗うことで下味がついているので、そのままパクっといって素材の味を楽しむのもいい。頑張って下処理をしたので口に残る違和感はゼロです。
おすすめはワカメを加えて酢味噌で和えたホタルイカの酢味噌和えです。ホタルイカもワカメも春が旬。最高の組み合わせで旬の味を楽しみましょう。