20年ぶりに釣りを再開してから数年。その間、エサ釣りを中心にいろいろな釣りを経験してきました。
そんな数々の釣りの中で私が最も好きな釣りの一つがサヨリ釣りです。サヨリはいろいろな釣り方がありますが、その中でも特に好きなのがウキの遠投仕掛けで狙うサヨリ釣り。夏から秋にかけて大阪湾奥とりわけ尼崎から神戸あたりの海で盛んな釣りです。
サビキから初めて海釣りが楽しくなってきたという人。次に覚える釣りとしてウキの遠投仕掛けを使ったサヨリ釣りはいかがでしょうか?非常に楽しい釣りでなおかつサヨリは大変美味しい魚です。
こちらの[準備編]に続いて[実釣編]も書いています。併せてご覧ください。
なぜサヨリ釣りが楽しいのか?
なぜサヨリ釣りが楽しいのか、なぜ好きなのか一つずつ理由を挙げていきたいと思います。私の主観ではありますが、経験者には共感してもらえるものもあるかなと。
【理由その1】目で見て楽しめる釣りだから
サヨリ釣りは「目」で楽しめる釣りです。なぜか?
このようにウキの遠投仕掛けでのサヨリ釣りは仕掛けの投入から魚の取り込みまで全てのフェーズが水面付近で展開されます。目で見て楽しむという側面が他の釣りに比べて強いのが特徴。こんな釣りは他になかなかありません。
【理由その2】サビキと並行してできる釣りだから
サヨリ釣りには寄せエサが必須。
かといって特別な配合エサなどは必要ありません。サビキで使っているアミエビをそのまま流用するだけ。”サヨリ用”と銘打った粉末状の寄せエサが売られていますが、これは必ずしも必要ではありません。だからサビキと並行してサヨリ釣りをすることができます。子供にはサビキ釣りをさせるかたわらでお父さんはサヨリ釣りするなんてこともできます。
サヨリ釣りの本番ともいえる秋はターゲットがたくさん。昼間は子供にサビキをさせつつサヨリを釣り、暗くなったらタチウオ釣り。これが9月~11月における私の定番コースです。
【理由その3】エサも道具も安上がりだから
前述の通り寄せエサはサビキと併用できます。
さし餌については後ほど解説しますが、釣具屋で買うサシアミなどの市販餌は安価です。そして、食卓にもよくあがる”白い海産物”を使えばめちゃくちゃコストパフォーマンスが高い。
特別な道具も必要ありません。サビキをやっているならとりあえずその竿とリールをそのまま使ってみてください。
サヨリ専用仕掛けはだいたい500円弱と若干お高めですが、トラブルが無い限り針を交換するだけでワンシーズンは問題なく使えます。絡まったり切られたりで頻繁に交換しなければならないサビキ仕掛けに比べてもかなり安上がりと言えます。
【理由その4】簡単に数が釣れるから
仕掛けを投入しておけばほぼ自動で魚が掛かるサビキと違い、サヨリを釣り上げるためには慣れが必要です。しっかりアタリを見極めてアワセを入れないと釣れません。でもそこが楽しいんです。
しかしアワセのコツを掴んだうえでサヨリの活性が高ければ一投一匹の入れ食い状態。基本的には仕掛けに針が一本しかない釣りなのでサビキに比べて時間はかかりますが、一日で100匹越えも現実的な数字といえます。
【理由その5】早起きしなくていいから
陸っぱりから狙う多くの釣り対象魚は、早朝か夕方のいわゆる”まずめ”に良く釣れます。なので眠い目をこすりながらまだ暗い時間に出掛けたり、あるいは帰る時間が遅くなったり。
その点サヨリは日が昇っている明るい時間帯に釣る魚です。ムラはありますが明るい時間ならいつでも狙える可能性がある。むしろ朝夕まずめには釣れない。のんびり起きてお昼に釣り場に着いてもOK。だから早起きが苦手って人でも大丈夫。
いや私個人としては早起きが苦手じゃないんです。むしろ早起きは非日常間が味わえるから好き。でもやっぱり早起きすると体がしんどいじゃないですか。一般的なサラリーマン生活をしていれば早起きすると生活リズムが崩れるわけで。
【理由その6】食べて美味しい魚だから
海釣りをしたことがない人。そして今からサヨリ釣りを始めようと思ってる人。 サヨリを食べたことがありますか?足元を泳ぐ姿が目視できるので海釣りをする人にとってはお馴染みの魚ですが、それ以外の人でサヨリを食べたことがある人は少ないんじゃないでしょうか?
それもそのはず、スーパーの魚売場や魚屋の店頭にあまり並ぶことがない魚です。 サヨリは30センチぐらいを越える大型サイズになるとカンヌキ(閂)と呼ばれ高級魚扱い。キロ当たりの単価で言うなら真鯛など相手にならないくらい高級。ゆえになかなか市場に出回らず料亭なんかに買い取られていくそうです。料亭なんて行くことがないんで私はよく知らないんですが。
一方で20センチ以下ぐらいの小さいサヨリはエンピツ(鉛筆)と呼ばれます。読んで字の如く鉛筆のように細長いから。カンヌキサイズとは逆に市場価値が低いためか、これはこれでやはり市場に出回ることがあまりない。
大型のサヨリはどう料理しても高級魚の名に恥じない美味しさです。じゃあ小型が不味いのかというとそんなことはなく、天ぷらにしたり干物にしたり様々な料理に使えて非常に美味しい魚です。
これはサヨリの干物。炙って美味。
サヨリはいつ釣れる魚なのか?
サヨリ釣りに興味が出てきたでしょうか?よっしゃ早速行こう!と思ったらばちょっとお待ちください。サヨリは狙えるシーズンが比較的長いですが、いつでも釣れるというわけではありません。
大阪湾に限定するなら夏から晩秋ぐらい
私が実体験としてサヨリ釣りをしたことがあるのは大阪湾でも北側の西宮から明石海峡大橋までの範囲です。
その範囲に限って釣れる時期を言うならば、7月から11月というのが目安。その年の気候や海況によって釣れ始めや釣れ終わりのタイミングにバラつきはあるのであくまで目安としてとらえてください。
梅雨も終わりが見え始めた7月ぐらいに15センチ以下ぐらいのエンピツサヨリが釣れ始めます。それ以前からサヨリ自体はいるのですが、ようやく針に掛かるサイズに成長するのがこれぐらいの時期。この時期には30センチ前後の大型が混じることもあります。
夏以降徐々にサイズアップしながら最盛期を迎えるのが9月から10月ぐらい。その後も20センチ後半になるまでサイズアップを続けますが、冬が近づき水温が下がるに従って数は減って釣れにくくなっていきます。暖冬傾向だと釣れ続けますが、12月に入るといったん終了となります。
寒い時期に大型のサヨリが回遊してくる
実はその後の真冬の時期も局地的に群れが回遊する場合があり、2月あたりまで釣れる可能性があります。
有名なのは平磯海釣り公園から大蔵海岸ぐらいまでの明石海峡付近。その年によって釣れる時期や場所にブレがあるので、釣果情報に目を光らせていないとなかなか狙うのが難しい。
真冬のサヨリは水面ではなくちょっと深い層を泳いでいることが多く、サヨリ釣りの醍醐味である水面での展開が楽しめない場合があります。アタリは水しぶきをあげることなくウキがもそーっと動くだけだったり、掛けても水面をジャンプしなかったり。
ただこの時期は超大型のサヨリが釣れます。だいたいは30センチ超えで中には40センチ近いものも。サヨリとしてはこれが最大に成長したサイズのはず。
これは寒風吹きすさぶ1月のアジュール舞子で釣れたサヨリ。確か35センチぐらいありました。
見てくださいこの大きさ。この太さ。
まるでサンマのようでしょ?正直言って初めて釣り上げたときは「ヘビみたいでキモッ!」と思いました。通称「ジャンボサヨリ」と呼ばれるサイズのサヨリで、明石海峡付近の冬の風物詩と言えます。
全国規模で見ると釣れる時期はバラバラ
と、これまで書いたようにサヨリは夏から秋の魚(ときどき真冬)という認識でいました。しかしこれは関西圏での話。
日本列島ところかわれば「サヨリは春の魚だよ。」という地域もあるようです。全国規模のスケールで見るとほぼ一年中どこかしらで釣れる魚なのかも。
産卵場所の関係かそもそも回遊魚だからそういうものなのか。
サヨリはどこで釣れる魚なのか?
どこでも釣れる可能性がある
大阪湾の中でとりわけ神戸近辺でしかサヨリ釣りをしたことがないので、その地域に限定して書かせてもらいます。神戸近辺のどこでサヨリが釣れるか。
結論から言いますと最盛期といえる夏から秋はどこでも釣れる可能性があります。回遊魚なのでもちろん群れが回ってこないと釣れないんですが、どの釣り場でも回遊してくるチャンスはあります。
サビキをしている際に足元にアミエビを撒いてみてください。細長い魚がユラユラと泳いでいませんか?それがサヨリです。
とりわけ「南芦屋浜ベランダ」がメッカ
阪神間の岸壁であればどこでも釣れるわけですが、サヨリ釣りならここだという具体的な場所を挙げるとするなら私は「南芦屋浜ベランダ」を挙げます。 神戸近辺でサヨリ釣りをされる方はこれに異論ないでしょう。
地形のせいなのか海流のせいなのか。はたまたその時期特有の風向きなのか。要因はよく分からないです。でもとにかくサヨリの魚影が濃いのが南芦屋浜ベランダ。魚がうじゃうじゃいることを”湧いてる”と表現しますが、9月~10月ぐらいの南芦屋浜ベランダはまさにサヨリが湧いている状態。
それにつられてサヨリ狙いの釣り人も集まり、サヨリを寄せるアミエビをじゃんじゃん撒く。サヨリが集まる。人が集まる。アミエビ撒く。サヨリ集まる。人集まる。冬の気配を感じる11月下旬ごろまでこの好循環が続きます。
阪神間でサヨリを釣りたいなら黙って南芦屋浜へ行こう!ほんまほんま。
サヨリ釣りにはどんな道具が必要なのか?
サヨリを釣る方法はいくつかありますが、ここではウキの遠投仕掛けで釣ることを前提に説明します。
先程も書きましたが、特別な道具や高価な道具を揃える必要ありません。
さしあたりサビキ釣りの竿とリールがそのまま使えます
最初の海釣りとして何を選ばれるのかは人それぞれだと思いますが、まずサビキから始めた人が多いんじゃないでしょうか?
”サビキ用”と称した竿でもいろいろありますが、一番多いのは2~3号で3~4メートルの磯竿だと思います。これならそのままサヨリ釣りに転用できます。サビキ用でも3メートル未満ぐらいの短いコンパクトロッドだとちょっと仕掛けが投げにくくて使い辛いかな?
遠投仕掛けというからにはフルキャストしないといけないと思うかもしれませんが、たいがは竿2~3本先(10~15メートル沖ぐらい)で釣れるのでちょい投げ未満レベルです。なので磯竿でフワッと投げる程度。
私個人的には2号ぐらいの硬さで4メートル前後の磯竿がベストだと思います。たとえばこれぐらいの磯竿とか。
投げては巻き投げては巻きを繰り返す釣りなのでずっと竿を持って構えることになります。なので軽ければ軽いほどラクで使いやすい。軽くなるほど高価ですけど…。
リールはトラブル無く使えるものならとりあえずなんでもいいです。サビキで使ってるものがあるならまずはそれを使ってみましょう。基本的には2~3号のナイロンラインが100メートル弱あれば十分。シマノやダイワの最廉価モデルで問題なし。
ただしラインを巻き取るときはテンション(張り)を常に保つことを意識して巻いてください。じゃないとふんわりとスプールに巻かれることになり、それがバックラッシュなどのライントラブルに繋がりがち。この点はサビキと違います。
ラインをナイロンにするかPEにするかという選択肢がありますが、初心者ならナイロンを使うのが無難です。サヨリ釣りは独特の仕掛けを使う釣りではありますが基本はウキ釣り。サビキに比べたらラインがたるみやすく風が強いとPEラインはトラブルに繋がりやすいので。
竿にしろリールにしろ、サヨリ釣りに慣れてくれば「もうちょっと硬いほうがいいかも?」とか「長いほうが投げやすいな」とか「ラインはPEのほうがアワセやすいんじゃない?」という風に改善したい点が見えてくるはず。サヨリ専用にタックルを揃えるのはそれからでも遅くないです。
仕掛けは市販の仕掛けを
竿、リール、ラインときて次はその先に結ぶ仕掛け。竿やリールは”サヨリ専用”なんてものはないので汎用的なものを使うのですが、水面直下を狙うという特性上、仕掛けは”サヨリ専用”が必要です。
自作するという手段もありますがまずは市販のものを買いましょう。
だいたい店頭価格500円ほどで各メーカーから発売されています。
ほとんどの仕掛けの頭部分についているカラフルなスーパーボールのようなものは何かといいますと、これは実際にスーパーボールそのものです。
スーパーボールに穴を開けてラインを通してあります。これは仕掛けを浮かすウキとしての役割と仕掛けを飛ばすオモリの役割を兼ねています。それに加えてアミエビを詰めるカゴの蓋としても機能するものもあります。
仕掛けは釣行後に水道水で洗う程度で何度も再利用できますので1回で捨てないこと。私は最長2年同じ仕掛けを使いました。それは使いすぎとしてもワンシーズンは十分にもちます。
「市販のサヨリ仕掛けはすぐ絡む」と言う人がいますが、それは風向きと仕掛けのキャスト方法次第です。気をつければそうそう絡みません。
針はハリス付きのスペア針を複数サイズ用意
仕掛けまできまして当然その先端には針が必要です。
先ほど紹介したような専用仕掛けにも最初から針は付いてますし、1~2本はスペアも付属しているはず。しかしそれでは足りません。
サヨリ独特の長い口ばしの様な口。実際に触ってみると分かりますがかなり硬いです。長い下顎もそうですが上顎も口の周りも同様に硬い。これに針を掛け続けると次第に針先の鋭さがなくなって針掛かりしにくくなります。またサヨリは餌を喉奥に飲み込むことも多い。そこから針を外そうとすると折れたり曲がったりということも頻繁に起きます。なんせサヨリ用の針は小さくて細いので。
こうなったら針先を研ぎなおす、曲がった針を元に形に戻す…ということも出来なくはないですが、手っ取り早く交換したほうが早くて確実。なので必ずスペアの針を十分に用意しておきましょう。
え?針を糸に結ぶなんて出来ないって?私も同じようなもんです。やったことありますが豆粒のように小さい3号のサヨリ用の針にハリスを結ぶのはメッチャ大変。ましてや釣り場で結ぶなんて無理。
でも大丈夫。最初から結んであるハリス付きの針を買えばいい。袖針またはサヨリ専用と称したハリス付きの針が10セットぐらい入ってて150円前後で売られています。
針を製造しているメーカー各社から出ていてどれを選んでもいいと思いますが、サイズにだけは注意。その時のサヨリに合ったサイズを選ぶ必要があります。0.5号違うだけでうまく針掛かりしないということもよくある話です。
基本的にはシーズンを通して3号、3.5号、4号、5号のサイズを用意しておけば事足ります。釣り場で実際にやってみないとどれが正解か分からないので何種類かは持っていきましょう。そして違和感を感じたら躊躇せずに交換してください。
必要なタックルは以上です。
”魚をつかむヤツ”もあったほうがいい
ですがもう一つ、個人的に必須だと思うのが魚をはさむ道具。
釣りたてのサヨリは青魚らしくビビビビとバイブ振動し、かつ細長いのでヘビのようにウネウネとのたうち回ります。なので非常に手でつかみ難い。これでは口から針を外すのも一苦労なので魚をつかんで固定する道具があれば便利です。
高いのから安いのまでいろいろ売られていますが、個人的なオススメは第一精工のワニグリップミニ。
先っちょがギザギザになっているのでしっかり魚を固定できますし、エラと目を塞ぐような位置でサヨリをつかむとサヨリの動きがピタッと止まります。
釣り上げたサヨリを水面からポンと抜きあげてワニグリップでパッと空中キャッチすると気持ちいいので、そういう意味でもオススメです。
ちなみにこのワニグリップはサイズが2種類あります。
「ミニ」のほうで豆アジから1メートル級のタチウオまで対応できますし、ハオコゼやゴンズイなんかの毒魚の扱いにも役立ちますので、私のような小魚ハンターには必須アイテムだと思います。
ワニグリップミニについては詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
偏光グラスがあればなお良し
すいませんもうひとつ必要なものがありました。それは偏光グラス。
サヨリ釣りはずっと水面を見つめながら行う釣りです。時間帯によっては日光で水面がギラギラと反射してまともにウキが見えないことも。そこまでいかなくとも常に水面はギラギラしていますので直視していると疲れます。
そこで偏光グラス。これがあれば大幅に光をカットできますので、どんな時間帯でもウキの動きを見逃しません。それに釣りが終わった後の疲労感にも差が出てきます。
安いのなら1,500円ぐらいからユニクロで売っていて十分に機能を果たしますし、当然ながらサヨリ釣り以外の釣りでも役立ちます。是非お使いいただくことをオススメします。
サヨリ釣りにはどんなエサを使うのか?
寄せエサのアミエビは水分控えめで
先ほどサビキと共通のアミエビを寄せエサとして使うと書きました。寄せエサが無いと絶対釣れないというわけではありませんが、有ると無しで釣果の差は歴然です。なので必須といってもいいでしょう。
そのアミエビですが、吸い込みバケツを使う目的でアミエビに海水を足している場合はサビキ用とサヨリ用を別にしたほうがいいです。
サヨリ釣りのアミエビはカプセル形状のロケットカゴというカゴにアミエビを詰めます。アミエビを詰めて蓋をするタイプ。この場合アミエビの水分が多いと詰めにくいですし、仕掛けのキャスト時にアミエビ汁が飛び散りがち。想像してください、アミエビ汁の雨が頭上に降り注ぐ恐怖を。自分はまだしも他人に汁をかけてしまったときの気まずさを。
水分を吸収するのと水面付近に寄せエサが広がることを狙った配合エサなんかもありますし、米ヌカを混ぜるという手段もあります。
あったらあったで便利だとは思いますが、個人的にはわざわざ足す必要はないかなと思います。ですので参考まで。
意外と何でも食うので 使えるつけエサは多種多彩
アミエビで仕掛け周辺にサヨリを寄せた、そして集まってきた。あとは針に掛けるだけ。その針につけるエサはどうしよう?
「サヨリは悪食」という定説があります。その言葉通り、好き嫌いせずにいろんなエサに食いついてくれます。動物性のエサ、あるいはそれを加工したものであれば大概のものは食べるんじゃないかというぐらい悪食。
ここでまず私が使ったことのあり実際にサヨリを釣り上げたエサを挙げてみましょう。
以上は釣具屋で釣りエサとして売られているもの。しかしスーパーに並んでいるような食材でもサヨリのエサになり得ます。
練り物にも食いつくぐらいなので、動物性たんぱく質のものなら何でもいけるんじゃないかと思うぐらい。もっといろんな食材を持ち込んで検証してみたいけど、それはまたの機会に。
つけエサは「イカの切り身」最強伝説
いかなる状況でも釣果を保証してくれるのは冷凍エサコーナーに並んでいるパック入りのオキアミやアミエビ。寄せエサにアミエビを使っててそれに寄ってくるのなら食わないはずないですよね。状況によっては見切られる場合もありますが対サヨリの万能エサといえます。
しかしオキアミやアミエビは柔らかいので針から外れやすいし付けにくい。そこを解消してくれるのが「イカの切り身」です。
イカの切り身は釣りエサとしてポピュラーなので釣具屋の冷凍餌コーナーでも売ってます。ですが必ずしも釣具屋で買う必要はありません。ちょっと思い出してみてください。最近、釣具屋以外で生のイカを見る機会がありませんでしたか?
例えばスーパーの魚売場、または自宅のまな板や食卓の上、あるいは居酒屋の刺し盛り。それらが使えます。火が通ってなければなんでもいい、スルメイカだろうがアオリイカだろうがなんでもオッケー。短冊状の切り身が2~3本あれば一日楽しめます。
イカをサヨリ釣りのエサとして使うメリットは、
タチウオ用のキビナゴを京阪神のスーパーで探そうとしてもなかなか見つからない場合がありますが、生イカを置いてないスーパーなんてほぼ無いはず。釣りの予定が先でも冷凍しておけばいくらでも日持ちするし冷凍庫の場所をとらない。イカが一杯あれば1年分もつんじゃないかというぐらいの高コスパ。切り身をハサミで切り出せばサイズも自由自在。
中でも「針から外れにくい」というのが大きなメリットです。フルキャストで遠投してもまず針から外れませんし、誘いをかけても外れない。一度アタリがあってもエサは針にそのまま残っていることが多いから仕掛けを打ち返さなくても釣りが続行できる。よってアグレッシブな攻めが可能です。オキアミやアミエビではこうはいきません。一度アタリがあったら仕掛けを上げないといけないですし、仕掛けをあげてみたらずっとエサの付いてない針でサヨリを釣ろうとしたことに気付くのもしばしば。
デメリットを挙げるなら状況によって見向きもされないということがあります。ですが私の経験上9割方は問題なし。
釣具屋や釣りエサ屋を敵に回したくはありませんが、個人的に対サヨリにおいてつけエサはイカの切り身が最強だと断言します。私はメインにイカの切り身、保険としてパックの赤アミをさらに小分けしたもの(2パックのうち1パックをさらに三等分した量)を釣り場に持ち込んでいます(せこい)。
具体的な針付けの仕方は追って掲載予定の別記事にて説明しますが、基本は米粒大に切り出してチョン掛けするだけです。まったくカンタンだ!
準備は整った!さあ釣りに行こう!
手元から順に竿、リール、ライン、仕掛け、針。そして寄せエサと付けエサ。
はい!これでようやくサヨリ釣りの準備が整いました。あとは実際釣り場に行って釣るだけ。
…なんですが、残念ながらここでこの記事の文字数が10,000字を超えようとしています。「いつもいつもクソ長いんじゃボケ!」という電波を直接脳内に受信しましたので、釣り場での実釣については別の記事としてまとめます。
こちらからどうぞ。
…まあ、読むのめんどくせえって場合は準備を整えたうえでとにかく釣り場に行ってください。そこでホイホイとサヨリを釣り上げている常連っぽい人の真似をしたり直接聞いてみるのもいいと思います。失礼がなければ快く教えてくれると思いますよ。釣り人は秘密主義のようでいて実は教えたがりです。実際見てその場で手を動かしたほうが早いですし。
でも数を伸ばす目的でサヨリ釣りをしている場合は手数が多くて結構忙しいです。あまり手間をとらせないように気をつけましょう。